中川安奈さんが17日、子宮体がんで亡くなられましたね。

49歳の若さでした。

1988年に、映画「敦煌」でデビュー。

91年の「バタフライはフリー」を機に舞台へと活動の場を広げ活躍をされておられました。

 

しかし、数年前から闘病中の身となり、出演予定だった「ジュリアス・シーザー」も降板となり、

病との戦いの日々でありました。

父方の祖父は画家の中川一政さんで、母方の祖父は演出家の千田是也さんです。

 

 

それで、中川安奈さんが戦っていた病魔の、「子宮体がん」とはいったいどんな病気なのでしょうか。

子宮は、妊娠したときに胎児を育てる部分と、分娩時に産道の一部となる部分に分けることができ、

それぞれを子宮体部、子宮頸部といいます。

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子宮体部に発生するガンを子宮体がんといい、最近日本国内の成人女性に増えてきているガンの1つです。

そのほとんどが子宮体内部の内側に有り、卵巣から分泌される卵胞ホルモンの影響を受けて、月経を起こす

子宮内膜から発生し、子宮内膜ガンとも呼ばれています。

 

子宮内膜に発生したガンは、次第に子宮の筋肉に浸潤し、更に子宮頸部や卵管、卵巣に及び、骨盤内や

大動脈周囲のリンパ節にも転移したりします。

 

更に進行すると、腹膜や腸、肺、肝臓、骨等にも転移します。

子宮体がんは、50歳代~60歳代に最も多くみられますが、5%くらいの確率で40歳未満でも発見されています。

 

 

子宮体がんに罹る原因とは何か。

子宮体がんに罹る原因の一つに、エストロゲンによる、子宮内膜の刺激作用が関与しています。

子宮内膜は卵巣から分泌されるエストロゲンの作用によって増殖します。

卵巣から排卵した後に黄体が形成されますが、そこから分泌されるプロゲステロンの作用が加わることにより

子宮内膜は分泌期内膜に分化します。

黄体は2週間ほどで消退して、エストロゲン・プロゲステロンの分泌も減少しますが、それに反応して子宮内膜が剥離します。

それが月経となります。

 

正常なホルモン環境では子宮内膜は増殖・分化・剥離のサイクルを繰り返しますが、排卵の障害などのために子宮内膜が

プロゲステロンの作用を受けないままエストロゲンに刺激され続けると、子宮内膜が過剰に増殖し子宮体がんの発生の原因の

元となります。
肥満・未産・53歳以上にもなる遅い閉経年齢が子宮体がんの危険因子です。

その他、糖尿病や高血圧症をもっている女性も危険因子の一つとされています。
乳がんや大腸がんを経験したことのある人は子宮体がんになる危険が一般より高く、

逆に子宮体がんに罹ったことのある人は乳がん、大腸がんになる危険性が高いことが知られています。

逆に、経口避妊薬の使用により子宮体がんの発生率が下がります。

 

症状の現れ方は、ほとんどの子宮体がんで、不正性器出血が見られますから判断が付きますが、

不順な月経と勘違いを起こすことがありますので注意が必要です。

 

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