今日の健康・肺がん 最新治療 「早期発見と予防のために」

肺がんはガンの中で1番死亡率が高くて
7万5千人以上亡くなっています。
しかし、手術、放射線、薬の三つの治療技術の進歩により
肺がんの生存率はこの十年ほどで大きく向上しています。
早期発見と予防、肺がんは進行しないと
自覚症状が現れず気づくのが難しい病気です。
そのため必要なのは定期的な検診
検診精度が上がってきているので
小さな肺がんでも発見出来るようになってきています。

東京医科大学呼吸器甲状腺外科 池田徳彦先生
肺がんは自覚症状が出てきたときには
かなり進んでいる場合が多いので
定期検診を受けることが大事だと言われています。
CTを使った検査も比較的容易に
検査を受けることが出来るようになってきています。
画像も精密になってきているので
小さなガンでも見つけることが出来ます。
小さなガンが発見出来れば当然
治療成績も良くなってきます。
身体に負担の掛からない治療方式を
選択できますので施肥定期的に検診を
受けて戴きたいと思います。
どんな検査があるのか
どんなタイミングで受ければ良いのか。

肺がん検診ってどんな検査
肺がんは初期の家は自覚症状がないので
気づかないうちに進行している場合があります。

肺がんが進行しますと
発熱・せき、たんに血が混じる、息苦しいといった
症状が出る場合がありますが
この症状は肺がん以外の病気にも
見られる症状です。

ですから早い内から肺がんであると見極めるためにも
定期検診が必要ですね。
肺がんの検診とは胸部X線検査です。

赤丸で囲った部分の陰が大体2㎝くらいの
肺がんです。
X線で見つけやすいのは
肺の隅にできるタイプの肺がんです。
この肺の隅に出来るタイプの肺がんが
患者さんにもっとも多いのです。
1㎝以下のがんや淡く写るタイプは
発見しにくいのです。
肺の中心部にできるガンは
心臓や血管などと重なり
X線検査では見つけにくい。
確認しにくい肺がんは
どう見つけるのか。
肺の中心部にできるガンは
喫煙が原因で起こりやすいと
言われています。
喫煙されている方は
X線検査と喀痰細胞診検査を
受けてもらうと良いようです。
喀痰細胞診検査とは
たんには太い気管支にできた
ガンの組織から剥がれたガン細胞が
混じりやすい。
ですからたんを調べることにより
ガンがあるのか無いのか調べ安いのです。

喀痰細胞診検査とは
50歳以上で喫煙指数が600以上
喫煙指数=1日の喫煙本数×喫煙年数
例 20本 × 30年=600

肺がん検診の検査料自己負担額は
自治体によっても違いますが
大体数百円から千円程度となります。
じつはこの肺がん検診の受診率なんですが
肺がん検診率(2019年)
49.4%でまだ低いです。
以前よりも受診率は上がって来ているのですが
まだまだ半分にも達していない状況です。

X線検査では殆ど分からない肺がんでも
CT検査ならここまでハッキリと分かります。
CT検査は被曝量が少ない
低線量のCT検査が行われるようです。
胃のバリュウム検査と同じくらいの
被爆線量で済みます。
タバコを吸う吸わないもありますが
定期的に検査を受けることは大切です。
40歳以上の方は年に1回のX線検査
喫煙者はそれに加えて喀痰細胞診検査
数年に1度のCT検査も必要ですね。
最大の予防法は禁煙することで
喫煙者は非喫煙者の4.5倍にも
なっています。

喫煙を止めると20年後には
非喫煙者と同じくらい戻ります。
肺がんと喫煙の関係とは
大いに関係しております。
喫煙と肺がんの関係について
タバコを吸わなければ
男性患者の68%がガンにならずに
済むと言われています。
タバコに含まれるニコチンは
依存性が強いので
強い意志だけでは難しい場合も
あります。
その場合は禁煙治療を受けられるのが
良いと思います。
保険適用で禁煙治療が受けられるので
是非医療機関を受診して戴きたいと
思います。

最近でスマホを利用した
保険適用のアプリが
受けられるようになりました。
禁煙アプリでは薬の処方に加えて
スマホにアプリをダウンロードするのと
呼気中の一酸化炭素濃度を測定できる
機械が渡されます。
それをアプリに記録されるように
なります。

一酸化炭素濃度がどれだけ下がったのか
記録され励みにもなります。
1度禁煙をしてもまた吸いたくなってしまった
など再開をする場合があります。
しかし、このアプリは禁煙が終わった後でも
継続してサポートしてくれます。
早期発見が治療での第一歩です。
早期発見こそが確実な治療に繋がります。