痛い、激痛!増加する帯状ほう疹 「後遺症“神経障害性とう痛”」

神経障害性とう痛

チクチクとした痛みを伴う帯状ほう疹
通常薬を飲めば1ヶ月ほどで治まりますが

この病気が怖いのはこの後
夜も眠れないほどの激痛に襲われる
後遺症が残ることもあります。

痛い!増加する帯状ほう疹
後遺症“神経障害性とう痛”

東京慈恵医科大学
   非常勤講師
松尾光馬

帯状ほう疹には夜も眠れないほどの激痛に
襲われることがあるのですね。

いわゆるチクチクじゃなしに
強烈な激烈な痛みらしいですよ。

50歳以上の方の約2割の方に
そういった激痛が残ります。

人によっては非常に長く傷みが続く
ことがあります。

これは、ある方の経験談です。

ある方は直ぐに治ったので
楽になって体操もできたから
自分症状は相当軽い方だと安心していました。

ところが別の種類の痛みに
夜寝ている時に襲われたのです。

夜中にトイレに行ったときに激痛に
襲われたのです。

もの凄い痛みがお腹に食い込むように
襲われたのです。

その痛みに毎晩襲われ
夜眠ることも出来ませんでした。

帯状ほう疹の痛みには2種類の痛みがあります。

炎症を起こしているときの痛みは
チリチリ、チクチクといった痛みになります。

炎症が酷くなると『神経障害とう痛』といって
神経が傷つけられて起こる痛みが残ります。

帯状ほう疹の後遺症の
神経障害とう痛として激痛が残る場合があります。

傷みの後遺症が残りやすい人は
60歳以上の高齢者に多いと言われています。

初期の痛みの強い方
発疹が重症な方に多いと言われています。

傷ついた神経を治す方法は
今の医学では確立されてはいません。

鎮痛薬を飲み、自然に治るのを待つ
方法しか今の所ありまん。

初期段階で傷みを止める

最初のピリピリとした痛みには抗炎症薬が使われます。
神経障害とう痛には抗てんかん薬、抗うつ薬などが使われます。

鎮痛薬は腎臓に副作用として悪影響を
与えるので注意が必要です。

神経障害とう痛は割と長く続く痛みなので
注意が必要です。

抗炎症薬や抗てんかん薬、抗うつ薬などは
皮膚科で処方されますが

神経ブロック注射やオピオイドなどは
ペインクリニックや麻酔科などで
処方されます。


神経障害とう痛の患者さんの中には傷みが非常に強い
アロディニア(異傷症)を訴える患者さんが多いらしい。

アロディニアとは、風邪が当たったり触れたりしただけで
傷みが出てくる症状のことです。

帯状ほう疹の治療後直ぐの場合は
神経ブロック注射で局所麻酔を注射し

神経の興奮を一時的にブロックする
治療法です。

麻薬系の鎮痛薬で治療する場合もあります。
治療の期間は3ヶ月~6ヶ月くらいで
傷みが緩和され薬が必要無くなります。

傷みは出来るだけ初期段階で緩和することが
重要で早めに傷みを取らないと傷みを記憶して
しまったり、傷みに敏感になってしまいます。

しまいには慢性痛といった頑固な痛みに
なってしまいます。

そのため傷みだしたら直ぐに治療を始めること
が大事です。


傷みと上手に付き合うには。
出来るだけ体を温めるとか
お風呂でリラックスするとかですね。

痛みを忘れるために
自分で熱中できる趣味を持つことも
大事ですよ。

高齢者で傷みが強い患者さんは
傷みを残しやすいので注意が必要ですね。

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