血糖値を下げるって大変なの?
■そもそも血糖値ってなに?
血液中のブドウ糖(グルコース)の値のことです。
血糖の濃度を表したものが「血糖値」です。
食事から血液に取り込まれたブドウ糖は
インスリンと呼ばれるホルモンの働きによって
身体を動かすためのエネルギー源として
全身で使われる他、肝臓や筋肉
脂肪組織に取りこまれ
エネルギーが不足したときに利用出来るよう貯蔵されます。
■高血糖値ってどういう状態のこと?
血糖値が100mg/dl以上(空腹時)のことです。
血糖値は、正常では空腹時で70~100mg/dl
食後でもインスリンの働きによって
70~140mg/dlの範囲に保たれています。
健康診断などで測るのは空腹時の血糖値で
この値が100mg/dl以上であれば
血糖値が高めの高血糖であるといえます。
■高血糖値だと何が悪いの?
血糖値が高め=糖尿病又は糖尿病予備群です。
血糖値が高い状態は、ブドウ糖を細胞に取りこんで
血糖値を下げるインスリンの働きが低下していることを
表すものです。
インスリンの分泌が減ったり効きが悪くなったりして
血糖値が慢性的に高い状態となるのが
「糖尿病」ですが空腹時血糖値の異常は
本格的に糖尿病を発症する。
1~2年前から見られるようになります。
つまり血糖値が高め=「糖尿病予備群」と言えるのです。
■高血糖値を指摘されても症状がなければ放っておいていいの?
高血糖値は糖尿病のみならず万病の元
放置は絶対に駄目です。
高血糖の怖さは、自覚症状がないことです。
検診などで指摘されても特に対策などせずに
放置すれば糖尿病に進展していく可能性が
高いからだけでなく、がんや認知症の発症リスクも
高まることも分かっています。
高血糖値は「万病の元」なんです。
■高血糖値・指摘されたことがなければ大丈夫?
検診で見つからない高血糖もあります!
検診(空腹時血糖)では高くないのに
食後に血糖値が正常範囲を超えて跳ね上がる
「食後高血糖(グルコーススパイク)」と言う
現象をご存じですか?
これはインスリンの分泌が緩慢になるために起こる
血糖値の異常で、いわば「隠れ高血糖値」。
多くの場合加齢に伴い40歳代から見られます。
このような血糖値の急激な変動は
常時高血糖値の状態よりも血管内皮細胞を傷つけ
動脈硬化症や脳梗塞やなどを引き起こしやすいことが
知られています。
これまで指摘されたことがなくても
特に40歳頃からの血糖値のケアは
万人に必要なのです。
■血糖値、どうすればすこやかになる?
食事の見直しと運動、これに尽きます。
血糖値を上げる食事中の成分は「炭水化物(糖質)」ですから
食後血糖値の急激な上昇を防ぐためにも
糖質の摂り方や摂取量を見直したり
継続できる運動を見つけたりすることが大切です。