私のように、血圧が高い人にとっては、寒い冬は大敵で、大嫌いな季節でもあります。
血圧が高くなくても、冬は余り好きではありませんね。
私達のカラダは、体温を逃がさないようにするために、血管が収縮するために血圧が上がりやすくなります。
それに、寒いために運動不足になりがちで、また忘年会などで飲酒の機会が増えるために、これもまた血圧を上げる要因にもなります。
高血圧というものは、自覚症状があまりなく放置されるために、動脈硬化により、気が付くと心筋梗塞や脳梗塞、脳卒中を引き起こすことにもなります怖い病気です。
高血圧の原因は、本態性高血圧の場合は、高血圧になる体質を親からの遺伝で引き継いだり、食事やストレス、肥満、喫煙などの生活習慣に夜モノなどが原因とされています。
また、高齢になると、動脈硬化が進行することにより、血圧が上がります。
高血圧の症状には、ほとんどの場合自覚症状がなく、検診の場合に見つかることが多いです。
しかし、急激な血圧上昇の場合は、頭痛や頭重感、肩こり、めまいなどの症状に表れることがあります。
寒い冬の夜間のトイレや早朝に起きた時など、急激に寒いところへの移動などは注意が必要です。
血管が収縮し血圧が急激に上がりますので、非常に危険です。
飲酒に関していえば、適量のアルコールは血行が良くなり、リラックス効果もありむしろ血圧を下げてくれますが、アルコールも大量に摂取すると血管が収縮し、血圧が上がります。
とくに二次会などではしご酒を行うと深酒になり、それに冬の冷気も加わりますから大変危険です。
日常生活の注意点
1. 温度の急激な変化を避ける
・ 室内のみでなくトイレや脱衣所も暖める工夫をする。
・ 夜間トイレにおきる時は靴下や上着を着用するなどの防寒対策をする。
・ 早朝は布団から飛び起きたりせず、ゆっくり行動をする。
・ お風呂は40℃以下のぬるめのお湯にゆっくりつかる。
・ 屋外に出るときはしっかり防寒対策をする。また、寒い時の急な運動も危険なため、朝通勤時などの駆け込み乗車は避ける。
2. 食習慣を見直し、アルコールはほどほどに
・ 脂質を控え、過剰なカロリー摂取を控える。腹八分目を心がける。
・ 塩分は1日10g以下とする(理想は7g以下)。いきなり7g制限は困難なので、まずは10g制限からはじめるとよい。調理や食事方法を工夫する。
・ 酸味(柑橘類)や香り、辛味などで味にアクセントをつける。
・ しょうゆなどの調味料は直接かけず、つけて食べるようにする。
・ 新鮮な旬の材料を使用し、素材のうま味を生かす。
・ カリウムはナトリウムを排出する働きがあるので積極的に摂取する。
・ 緑黄色野菜や果物、海藻類、イモ類などに多く含まれる(腎障害のある人はカリウムが排出されにくいので注意が必要)。
・ アルコールは適量を守る。
・ 日本酒1合、ビール500ml、ワイン200ml程度が適量。女性はその半量。
3. 適度な運動
・ ウォーキングなどの有酸素運動が効果的。少し汗ばむ程度のペースがよい。1日20分以上(数回にわけて行ってもよい)毎日続ける。
4. その他生活習慣の改善
・ 喫煙には血管を収縮させ血圧を上げる作用があります。たばこを吸う人はできる限り早い禁煙を心がけましょう。
・ 睡眠時間が短いと高血圧や動脈硬化などのリスクが高くなります。6時間以上の睡眠を心がけましょう。
また、睡眠時無呼吸症候群のある人は高血圧を合併しやすいと言われています。睡眠時無呼吸症候群のある人はきちんと治療をうけましょう。
高血圧の治療というものは、血圧を下げることだけが目的ではなく、血圧が上がることによる、脳卒中や心疾患を防ぐ事にあります。
日常生活での高血圧に注意し寒い冬を乗り切りましょう。