下野佐和子(26)は、大阪で存在感をひときわ強烈に放つ女子プロレスラーで、
当たりの強さが自慢のパワーファイターですが、彼女には悩みがあるのです。
彼女には女子プロの対戦相手とはまた違った大きな敵がいるのですが
それは、原因不明の全身脱毛症で、髪の毛はもちろんのこと、体中の
あらゆる毛という毛が全て抜け落ちてゆく病気に罹り、女性としては
恥ずかしい思いのする毎日です。
いまでは、皆さんに病気の事を告白し、ありのままの自分をさらけ出し
リング上で戦ってますが、最初はリング上でもバンダナて頭を隠し
プロレスリングで戦っていたのです。
柔道の経験があった下野佐和子さんは、先輩レスラーの指導の下
メキメキと強くなり、「同世代のレスラーの中では強すぎる」とまで
言われるようになったようです。
遠くない将来には、女子プロレス界を背負った立つ存在になる
とまで言われ、そんな期待が込められた選手に成長していった
のでした。
そんなある日、順風満帆に見えた下野佐和子さんに異変が
起こり始めました。
下野佐和子さんの後頭部に円形脱毛症のようなものが
見付かり、そのうちに治るだろうと思われていたのですが、
段々と次第に症状が悪化してゆき、その内に身体中の
毛が全て抜け落ちていきました。
駆け込んだ病院では、ストレスが原因でしょう、とか言われた
らしいのですが、下野佐和子さん自身にそんな自覚もなく
原因不明のまま身体中のあらゆる毛という毛が抜け落ちて
しまったのです。
試合には、バンダナを頭に巻いて試合に臨みましたが、
試合中にバンダナが取れ、観客にばれてしまいました。
それで、隠すこと無く全てを告白し、観客からは頑張って
の温かい声援を受け、自分でも告白してスッキリとした
ということです。
男性諸君でも、もし全身脱毛症になれば人前に
出るのが恥ずかしくなるのに、女性ならば髪は女の命
ですから、恥ずかしさは想像を絶するでしょうね。
それを観客の前で告白した下野佐和子さんには
男性諸君でも勇気づけられるのではないでしょうか。