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私達の身体の中では、これと言った自覚症状もないのに、密かに進行している動脈硬化なのですが、気づいたときには脳卒中や心筋梗塞で倒れてしまった、なんてことも珍しいことでもありません。
以前は、一度硬くなった血管は、二度と元に戻らなくて、柔らかくはならないと言われていましたが、しかし現在の報告では、一度硬くなった血管でも、柔らかくなることが分かってきました。

 

 

それでは、どうすれば一度硬くなった動脈硬化の血管を元の若くて柔らかい血管にすることができるのでしょうか。

 

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◇動脈硬化とは

大体皆さんは動脈硬化のことをご存じだとおもいますが、簡単に動脈硬化のメカニズムを説明してみます。

 

動脈硬化とは以下の状態のことを言います。

・動脈の壁が厚くなったり固くなったり血管の内側が細く狭くなったりして、血流の流れが悪くなる状態。

・血管が詰まったときに臓器に深刻なダメージを受ける状態。

・病気ではないが、血管に起こる病変の状態。

血管の壁に力や負荷がかかると血管壁にキズが付き、しなやかさが無くなり、血管が硬くなります。

また、キズが付いた部分には、コレステロールや脂肪が付着しやすくなり、かゆ状のアテロームと言う瘤ができて、更に血管が狭くなってしまいます。
動脈硬化は生まれたときから既に始まっていると言われ、10代や20代でも動脈硬化は進行していることになります。

ただし、数十年の歳月をかけてジワリジワリと進行するので、40代以上になってから発覚することが多いのです。

 

 

◇固くなった血管を柔らかくする方法とは

動脈硬化は、悪化すると詰まって血栓ができたり、血管が破裂したりする恐れがあるので、動脈硬化を食い止めないといけないのですが、一度固くなった血管も少しは柔らかさを取り戻すこともできます。

それには、内皮細胞と中膜の筋肉部分を柔らかくすることが効果的だと分かってきています。

内皮細胞とは、血管を構成している3層の細胞の一番内側にある細胞で、中膜とは、その3層構造の真ん中にある膜を言います。

その内皮細胞や中膜を柔らかくすればいいのですが、その方法が「適度な運動」と言われています。

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血管を柔らかくするための運動が、有酸素運動とストレッチです。

では、どんな運動が良いかと言えば、決してハードな運動ではなく、簡単な運動こそ効果が期待できます。

動脈硬化が怖いからと言って、ハードなきつい運動をすれば、逆効果となり得ます。
有酸素運動には、ウォーキングや軽いジョギング、エアロビクス、サイクリング、水泳などが効果的だと言えます。

ストレッチには、太ももをのストレッチや、お腹のストレッチ、お尻のストレッチ、股関節のストレッチなどが効果的です。

 

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◇適度な軽い運動で血管が柔らかくなる理由とは

では、適度な運動が血管を柔らかくすることに繋がる理由とは

ストレッチで筋肉を柔軟にすると

血管の収縮がスムーズになり血流が良くなる。

老廃物やコレステロールが血管内に溜まりにくくなり、血管内が美しくなる。

有酸素運動で血行が良くなる。

血管壁を刺激され、一酸化窒素が増える。

一酸化窒素が中膜の筋肉を柔らかくし、内皮細胞と中膜細胞の機能が促進される。

内皮細胞と中膜で、血圧の調節機能が働き、また血管を柔らかくする機能があるために、結果、有酸素運動をすることにより、血管がしなやかになる。
もし、筋肉が凝り固まっていると、血管の収縮がスムースにいかずに血流が妨げられています。

 

国立健康栄養研究所の研究チームによると、実際に身体の硬い人には動脈硬化の人が多いと、研究発表されています。

運動が健康に良いとされていますが、このように血管の柔軟さ、血管の若さにも大きく影響しています。

ですから、運動不足の方は、今すぐにでも適度な運動を行い、若々しい血管を取り戻して下さい。

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動脈硬化が気になる方は、適度な運動をすることは勿論のこと、次の対策も心がけましょう。

・ストレスを避ける
ストレスは交感神経を興奮させ、血圧を上昇させてしまう

・禁煙
喫煙は血行、血流を悪くする。

・減塩
塩分は血圧を上げる恐れがある。

・肥満防止
肥満は動脈硬化を促進し高血圧・高血糖・高脂血症の原因になる。

・規則正しい食生活
不規則な食生活は肥満・高血糖・高脂血症の原因になる。

・マッサージや入浴
筋肉の凝りをほぐし血行を良くする。

・定期検診を受ける
40歳を過ぎたら定期検診や人間ドックを忘れずに!

 

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