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血圧を下げるための降圧剤を飲むときによく言われることがあります。
「血圧のお薬とグレープフルーツを一緒に摂るな」と言われることがありますが、どうしてなんでしょう。

高血圧の薬の一部には、グレープフルーツジュースと一緒に飲むと、その薬の作用がより強く出てしまう可能性があるからです。

高血圧症の治療、狭心症の治療などに使われる、カルシウム拮抗薬の薬剤の一部は、肝臓にある酵素で代謝されます。

また、グレープフルーツジュースに含まれる成分の中には、この代謝機能を阻害する作用があるため、グレープフルーツジュースと同時に飲むことにより、薬の代謝が阻害され、薬が体内に必要以上に長く留まり、思わぬ強い作用が出てしまう可能性があるのです。

そのため、必要以上に血圧が下がり過ぎたり、心拍数の増加が起こり、めまい、頭痛、顔面紅潮などの副作用の頻度が増えることになります。

グレープフルーツジュースと薬のタイミングは、同時に飲んだ場合とは限らず、個人差はありますが、グレープフルーツジュースを飲んだ場合の影響は、十数時間持続すると考えられています。

そのために、降圧剤を飲む場合に、グレープフルーツジュースは飲まないように気をつける必要があります。

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グレープフルーツジュースだけでなく、グレープフルーツの入ったフルーツやスウィティーなども同じ物質が含まれているので、やはり注意が必要です。
一方、その他柑橘類のみかんやオレンジには、代謝を阻害する成分が含まれていないので、薬の服用時に食べても問題ありません。

グレープフルーツジュースの降圧剤の代謝阻害作用は、カルシウム拮抗薬だけでなく、抗血小板薬、高脂血症治療薬などの一部にも影響があることが報告されています。
また、グレープフルーツジュース以外の飲み物、食べ物でも同様の報告がされているものがありますから、このような薬を使用する場合には、主治医や薬剤師からの注意がありますから、これら専門医の注意、指導をきちんと守って薬を服用することが大切なことです。

 

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