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高血圧の食事と食物繊維!

食物繊維は大きく分けると2つに分けられ、1つは「水溶性食物繊維」もう一つは「不溶性食物繊維」に大別されます。

水溶性食物繊維は、果物などに多く含まれるペクチンや、こんにゃくに含まれるグルコマンナンなどがあり、水分を吸収してゲル状になり、摂取した食品を胃の中での滞留時間を長くさせる働きがあります。

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また、食物繊維は糖質の吸収を抑え血糖値の上昇を穏やかにします。
コレステロールの吸収がしにくく、体外に排出されやすくする働きがあります。

そのため、高血圧症だけでなく、血糖値の高い糖尿病や脂質異常症の予防にも効果があります。

 

食物繊維は、塩分の吸収を抑える働きがあり、高血圧を予防してくれます。
水溶性食物繊維は腸の中の老廃物や有害物質の吸収を抑えて、便として排出してくれますから、高血圧の予防はもちろんのこと、糖尿病や動脈硬化の予防にも有効です。

 

不溶性食物繊維は、高血圧に悪影響を与える便秘を予防したり改善を行います。

便秘をすると血圧が上がりやすくなりますが、食物繊維は便の量を増やし腸の働きを良くします。
水溶性の食物繊維は、ナトリウムを包み込み、排出し血圧を下げます。
高血圧の予防改善としては、水溶性食物繊維の中のアルギン酸(海藻類のぬめり成分)は効果絶大です。

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アルギン酸は、食品の中でカリウムなどのミネラルとくっついて存在しています。
そして、胃の中で胃酸の影響を受け、カリウムを放出します。

 

このカリウムは腸から吸収されることで、血液中のナトリウムを排出させる働きをします。
また、カリウムから離れたアルギン酸は、小腸でナトリウムとくっつき、一緒に排出されます。

これらの動作は、一種のイオン交換反応と呼び、ナトリウムを排泄することで血圧が下がります。

血圧の上昇を抑える水溶性食物繊維には、海藻類に含まれるアルギン酸、柿やリンゴなどに含まれるペクチン、こんにゃくに含まれるグルコマンナン、山芋の中に含まれるムチンなどがあります。

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食物繊維と高血圧の関係は、まだ十分には分かってはいないのですが、日本ではこんにゃくに含まれるグルコマンナンを、高齢の女性に1日わずか3gの少量を与え続けた結果、便秘が解消し血液中のコレステロールや中性脂肪が減少し、血圧が下がったことが報告されています。

 

食物繊維を大量に摂取すると、繊維がコレステロールを包み込み排泄し、動脈硬化を抑える働きをします。
また、海藻類の昆布やわかめなどを摂取すると、大量に含まれるアルギン酸が、ミネラル分のカリウムをしっかりと吸着し、体内に運んでくれます。

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アルギン酸カリウムをとると、血圧が下がると言われていますが、海藻を食べることにより、アルギン酸と結合したカリウムが胃の中で胃酸ににより離れ、代わりに小腸でナトリウムがアルギン酸と結びつくという働きがあるようです。

 

高血圧症の原因には、高齢、肥満、アルコールや塩分の過剰摂取などの要因が挙げられますが、食物繊維を適量に摂取することで、症状の進行をある程度は食い止めることは出来ます。

 

 

高血圧予防に有効な食物繊維を多く含む食品群

穀類:そば、玄米、オートミール、小麦胚芽

芋類:じゃがいも、サトイモ、こんにゃく、さつま芋

豆類:胡桃、胡麻、大豆、小豆、インゲン豆、えんどう豆、そら豆、枝豆、納豆、おから、栗、ピーナッツ

野菜類:キャベツ、ブロッコリー、アスパラ、うど、かぼちゃ、ごぼう、筍、パセリ、小松菜など殆どの野菜

果物:いちご、バナナ、ナシ、りんご、グレープフルーツなど殆どの果物

茸類:ナメコ、椎茸、エノキダケ、キクラゲなど殆どの茸類

海藻類:ところてん、コンブ、海苔、わかめ、ひじき、寒天など殆どの海藻類

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