高血圧症のあなたや私が一番心配なのは、脳梗塞や心筋梗塞の心配なのです。
高血圧だと、動脈硬化を起こした血管にキズがつくと、それを修復するために「フィブリン」という物質が生産され、血管内の傷口を塞いでくれるのですが、その傷口を塞いだカサブタのようなものが血栓となり、全身の血管内を駆け巡ります。
もしそれらの血栓が脳内の血管に詰まれば「脳梗塞」となり、心臓の血管に詰まれば「心筋梗塞」となります。
しかし、それらの血栓が詰まった場合、手足が痺れるなどの症状が出た場合など、それから4時間半いないならば助かる見込みが十分にあるのです。
それは、「t-PA」という、血栓を溶かす薬が4時間半以内に投与すれば、血栓が溶けて回復する見込みが非常に高いというのです。
しかし、この「t-PA」も1瓶20万円もする効果な薬なのです。
それを自分達でいつでも家庭に置いておけばいいのですが、そうはいかないのですが、嬉しいことに、この「t-PA」は、あなたの身体の中にも私の身体の中にもあるのです。
有るというより、身体が生産してくれているのです。
身体の中では、「フィブリン」という、血液を固める物資も血栓を溶かす「t-PA」もどちらも身体が作っているのです。
昔、私達の祖先が狩りの生活をしていたころ、怪我をよくしますので血液が固まらないと血が止まらないので直ぐに死んでしまったりしてましたが、それに適合するように「フィブリン」という血液を固めて血を止める物質をもった祖先だけが生き残ってきたと言われています。
それが、今は災いして、血管の中でもその「フィブリン」がカサブタを作り血栓を作り、挙げ句には脳梗塞や心筋梗塞といった怖い病気になってしまう副作用が生まれたのです。
ところで、「フィブリン」も血管にとっては必要悪なのですが、「t-PA」も身体が作ってくれるので非常に有り難い訳なのですが、誰でも「t-PA」を作ってくれているのになぜ血栓を起こしてしまうのか。
それは、身体が作る「t-PA」が割と少ないのです。
ですから、もっと「t-PA」を沢山作ってやれば良いのですが、どうすれば良いのか?
血栓を溶かす「t-PA」を大量に作る事、脳梗塞や心筋梗塞になるリスクを減らす方法、とっても簡単なのです。
とっても簡単に「t-PA」を増やすことができます。
「t-PA」を簡単に増やす方法は
それは、「運動をすること」なのです。
運動をすること、たったこれだけです。
激しい運動をすればするほど「t-PA」は増えますが、毎日そんな激しい運動は続かないでしょう。
ですから、毎日30分程度のウォーキングやジョギングなどの有酸素運動で十分なのです。
毎日30分程度のジョギングやウォーキングをするだけで、普通の人の10倍程度の「t-PA」が生産されます。
高血圧症の人には運動が良いと言うのは、血圧を下げるためだけで無く、「t-PA」も沢山生産され、脳梗塞や心筋梗塞の予防にもなり一石2丁以上の効果があります。
皆さん、頑張って有酸素運動(エアロビクス)に励んで、少しでも健康な身体を取り戻して下さい。
[…] その出来た血栓は、通常ならば、血液中にある、「t-PA」などにより、綺麗に溶けて消えていくのですが、血液がドロドロ状態で正常でないときは、その血栓は溶けずにドンドン大きくなって、ある一部の血管に詰まってしまうのです。 […]